GPSを使って自分で浮気調査したい

ご主人または奥様の浮気・不倫をお疑いになっていて、自分で調べられないか、証拠を押さえられないか…そうお考えになったことはありませんか？
私たちプロの探偵が使う調査方法にGPSを使う調査があります。
GPSは、アメリカ合衆国が元々は軍事用に開発した、地球上での位置を特定するための衛星測位システムです。
ざっくりとGPSと呼んだりしていますが、実は衛星測位に使われている衛星は他にも、みちびき、GLONASS、ガリレオなどがあり、正式にはGNSS（Global Navigation Satellite System）と呼びます。
GPSを使うことで、GPS発信機の現在の位置（緯度と経度）を特定することができますが、特に車にGPSを設置する場合、端末そのものの問題や、使い方、場所、タイミングによって誤差が出ることがあり、ある程度のノウハウが必要です。
この記事では、GPSを使った浮気調査、行動調査についてご紹介します。

浮気調査に使えるGPS発信機とGPSアプリ

浮気調査、行動調査に使えるGPSには、GPS測位専用の発信機と、スマホにインストールして使える簡易的なGPSアプリの大きく二種類があります。
GPS発信機は、基本的には調査対象の車の下面に設置して使用します。
GPSアプリは、調査対象者のスマホにインストールしてデータを取ることになります。
それぞれの特徴をご紹介します。

車に設置するGPS発信機

大きさは色々ありますが、私たちが調査に使用するものはタバコの箱ぐらいの大きさのものになります。
車に取り付ける場所は、基本的には車外の下面になります。
車体下面の鉄の部分に、磁石で貼り付けるようになっています。

外車やハイブリッド車などで、車体の下面がカバーされていて鉄の部分が露出していない車では、この設置方法が使えないため、車内に設置することになります。
車内に設置する場合でも、こまめに車内を整理整頓している方だと、発信機を隠して設置する場所がなくなり、設置が困難になります。
また社用で使っている車でも、その都度、車内チェック、忘れ物チェックをされることが多く、設置が困難になります。
オートバイの場合も発見される可能性が非常に高いため、GPS調査は行いません。

このようにお話しすると設置は簡単なようですが、実はそうではありません。
設置の仕方によっては大幅に誤差が出てしまうのです。
その場合、1km単位で場所が違ってしまうため、これでは調査になりません。
私たちは設置時に、設置場所の工夫や誤差調整を行っています。

GPSアプリの特徴

調査対象者のスマホにロックがかかっていなくて、アプリをインストールする隙がある場合には、GPSアプリをインストールすることもできます。
ただし、発見された場合にはリスクが高いため、私たちは調査には使用しません。
不正アクセス禁止法に抵触し刑事罰を受ける可能性があるほか、調査対象者に調査していることがバレ、以後警戒されてしまい調査が困難になってしまいます。

GPS調査の流れ

GPS調査が必要な場合

GPS調査が必要な場合とは、どのような場合でしょうか？

浮気しているか、浮気していないか、まだわからない段階
行動範囲が広い、対象者となかなか会わない

このように、浮気・不倫の疑いがはっきりしていない場合や、具体的な情報がない場合などにGPS調査が効果を発揮します。
GPS調査ができない場合、尾行調査が必要になります。
GPS調査、尾行調査どちらでも、このようなケースではある程度の期間が必要になります。
尾行調査の期間が長くなると、調査費用もそれなりに高くなってしまいます。

調査に必要な期間

GPS調査ではよほど具体的な情報がない限り、1〜2週間は観察するのがベストです。
具体的な情報とは、毎週何曜日に必ず出かける、特定の場所に頻繁に通っているなど、場所や時間が具体的で、かつ怪しいといった情報です。
後の項目でもご紹介しますが、同じ場所に何回か行っているようでも、それだけでは私たちプロでも確信はできません。
そのため、少なくとも1〜2週間の期間と追跡調査が必要になるのです。

GPS調査で何がわかる？

GPS発信機には、自動で定期的に自分の位置を発信する自動追跡タイプと、遠隔で発信機の位置を検索した時のみ位置を確認できる手動検索タイプがあります。
浮気調査、行動調査で使用するのは、自動追跡タイプです。

自動追跡タイプのGPS発信機は、通信回線を利用して、定期的にサーバーに現在位置のデータを送信します。
スマホやパソコンでのインターネットブラウザからサーバーにアクセスして、GPS発信機から受信したデータを見ることができます。
データでは、移動した住所、滞在時間、何kmで走行中などの情報をほぼリアルタイムで確認することができます。

ここから、妙に不審なところに何回か行っている、などの情報を読み取ります。
例えば、運動公園のようなところに何回か行っている事例がありました。
この時点では、調査内容に関係したことなのかどうか確信は持てません。
そこで何回目かのタイミングで、現場で待ち構えていたところ、浮気相手が迎えにきたことが確認できました。
そこからさらに尾行調査することで、浮気相手の自宅近くの駐車場だったことがわかりました。

このように、GPSだけに頼っているとわからないことが多々あります。

また、GPSの記録だけでは裁判関係で必要な不貞行為の証拠としては使用できません。
計測上のズレが生じることも理由の一つですが、下記のように違法になる場合もあり、細心の注意が必要です。

無断でスマホにアプリをインストールすると「不正アクセス禁止法（不正アクセス行為の禁止等に関する法律）」にあたる
夫婦共用ではない車にGPS発信機を設置すると「プライバシーの侵害」として民事的責任を問われる

GPSによる調査はあくまで補助的なものとして考えてください。

GPSを発見されるリスクとは

なぜ、GPS発信機やGPSアプリを発見されるとまずいのでしょうか。
実際のご相談者さまで、こんな事例がありました。

GPS調査を行っていて、調査対象者が特定の駐車場に頻繁に通っていることがわかりました。
浮気相手の自宅近くの駐車場だったことがわかり、途中経過でこのことをご報告しました。
ご相談者さまは感情的になり、調査対象者に「〇〇に行ったでしょ、友達が見たよ」と言ってしまいました。
その後、調査対象者は警戒して行動するようになり、相手の自宅近くではなく、ファミリーマートなど待ち合わせ場所を変えてしまいました。

このように、GPS発信機での調査に限らず、途中で調査対象者に調査されているかも、気付かれているかも、と警戒されるとその後の調査が困難になります。
このようなアクシデントで、GPSだけでは調査ができなくなってしまいます。
GPS調査ができない場合には、純粋な尾行調査などが必要になり、調査期間も調査費用も高くなってしまう場合があります。
お気持ちは重々お察ししますが、くれぐれもご自重ください。